ゲームの質だけを見て「あんなゲームに課金するのはバカ」と決めつけるのはアブナイ。おそらくこれからゲーマーは課金地獄にさらされる。しかも満足しながら。
グリー、モバゲーといったいわゆるもしもしゲーや
ソーシャルゲームには、絶対にハマらないという自信のあるゲーマーは多い。
私もその一人だったのだが、最近自信が揺らいできた。
考えてみれば私は既に、グリー、モバゲーではなくてもゲームに金を払い続けているからだ。

これはオンラインゲームの話だが、
例えばドラクエでは最初「ひのきのぼう」からスライムを倒して「どうのつるぎ」を買って、更にぽちぽち倒して「てつのつるぎ」を買って、ようやく次のダンジョンに行けるようになります。そこにいきなり「てつのつるぎ」を100円で売ると、コンシューマのゲームデザイナーは当然「お客さんはスライムを倒すことに達成感を感じていたんです、こんなの売ったらダメじゃないですか」と言いますが、買ったユーザーからすると「スライム倒したくない、早く先に行きたい、だから剣を買ったんです」となります。ゲームバランスが崩れますけどそれで良いんです、というところがポイントです。
ソース:Gigazine
こういう開発者の話を目にすると、ゲーマーは「こんなプレイヤーをないがしろにしたゲーム誰もやらねーよ」とたいてい思う。
しかし、これから先ネットワークにつながっているゲームは携帯やPCだけではない。
PS3や
Xbox360はもちろんPS Vitaや
スマートフォンまで、ありとあらゆるゲームがオンラインにつながっている。
これは否応なくゲーム自体に変化をもたらす。
これまでの課金アイテムの主流だった
DLCの提供スタイルも大きく変わるだろう。
たとえば、ギャルゲーなどで「彼女の誕生日にステキな服をプレゼントしたい」というときに、いかにもゲーム内の彼女が可愛らしく見えそうな服やアクセサリーが、ゲーム内のショップからワンクリックで500円で購入できたらどうだろうか。
キラーコンテンツである水着が500円だったら?
しかも、「いまだけ!この後30分間半額セール」なんてやられたら?
そんなものは買わないというゲーマーもいるだろう。
私も買わない。
だが、これが彼女の服ではなく、追加ステージだったら?
「
マルチプレイの新マップが期間限定で50%割引」とか「新たなエピソードを含む追加コンテンツ5個が全部パックで80%オフ」だったらどうだろう。
私は買う。
いや、もう買っている。
Steamだ。
Steamはセールに、いわゆる
グルーポンなどと同じフラッシュ
マーケティングを採用している。
フラッシュ
マーケティングという意味では、もしもしもソーシャルもオンラインゲームもSteamも同じだ。
Steamの場合、チートアイテムの「てつのつるぎ」を買わせるかわりに、期間限定でお得感を煽って、大量のゲームを買わせる。
「てつのつるぎ」に500円を払わない私も、「Valveの全ゲームがセットで80%オフ」は買ってしまう。
いいお客だ。しかも買った私は非常に満足している。
だいたいにおいて、ゲーマーは昔から
セガ派だ、
任天堂派だ、
SCE派だと自分の買ったものを肯定したがる傾向にある。
「自分の買ったもの=いいもの」「買っていないもの=よく知らないが糞」と自分を納得させるタイプの人間が多い。
一度課金サイクルに入ってしまえば、勝手に自分を納得させて満足するかもしれない。
特に日本人は
RPGが好きだ。
コツコツと積み重ねて、エンディングまで必ずたどり着く粘り強さがある。
これは「アイテム収集癖」や「コンプリート願望」がつよいことの裏返しでもある。
1話目を見たアニメは最後まで(見なくても)必ず録画してしまう、DVDは全巻セット(しかもブルーレイ)でないと意味がない、と考えるタイプの人物はとても危険だ。
際限なく出てくる
DLCを、「少額課金だから」「今セール中でセットで全部格安でそろうから」「もう二度と手に入らないかもしれないから」「きっとそのうちプレイするから」と衝動的に全部購入してしまう可能性は高い。
少なくとも私はそうやってSteamのゲームを積み上げている。
これからゲーム内のショップで販売されるのは、なにもチートアイテムだけではない。
「チートアイテムを金で買っておもしろいの?」と思っていると、いつの間にかゲームに搾取されているかもしれない。
いや、私はSteamに搾取されて幸せですよ。
こんなに山のような面白いゲームがこんなに安く買えるなんてね。
ただ、プレイする時間がないだけで。
だから
Xbox LiveだろうがPSストアだろうが、じゃんじゃんセールをやってくれ。
ゲーム内に有料のコレクターズアイテムがあっても、無料ゲームならそれでいいや。
そのかわりこれからはゲームはもっと安く、ボリュームは5時間程度にして欲しい。